当院の神経内科医 足立克仁医師(糖尿病/物忘れセンター センター長)の国立病院機構徳島病院在籍時における調査結果が、2017年12月21日にJournal of the Neurological Sciences誌の電子版に掲載されました。
国立病院機構徳島病院、国立精神・神経医療研究センター、徳島大学病院などの研究グループは、22年間の検診結果を解析した結果、「発症していなくてもデュシェンヌ型筋ジストロフィーの遺伝子変異を持つ女性は心不全のリスクが高いこと」を発見しました。家族も長く健康でいられるように、定期的な心機能検査が必要です。
独立行政法人国立病院機構は、前身の国立病院・国立療養所時代から50年以上にわたって筋ジストロフィー医療を手がけており、国立病院機構徳島病院では1994年からDMD患者の母親の方を対象に定期検診を行ってきました。
今回、国立精神・神経医療研究センター、徳島大学病院などと共同で22年間の検診結果を解析した結果、「遺伝子変異を持つ女性は、DMDを発症していなくても心不全のリスクが高いこと」を初めて発見し、2017年12月21日にJournal of the Neurological Sciences誌の電子版に掲載されました。
【掲載論文】
Katsuhito Adachi, Shuji Hashiguchi, Miho Saito, Setsuko Kashiwagi, Tatsushi Miyazaki, Hisaomi Kawai, Hirotsugu Yamada, Takashi Iwase, Masashi Akaike, Shoichiro Takao, Michio Kobayashi, Masatoshi Ishizaki, Tuyoshi Matsumura, Madoka Mori-Yoshimura, En Kimura
Detection and management of cardiomyopathy in female dystrophinopathy carriers
Journal of the Neurological Sciences, 2018 in press;